瀬ノ元 隆治さん

―― 宗高さんは、千鶴社長とのご結婚を機に御花で働かれるようになったとのことですが、それ以前は?
宗高 東京が長くてですね、最初はテレビ局のドラマ制作にかかわっていました。その後、二十六歳のころですか、とある放送作家のところへ弟子入りしまして、そこからはいろんな仕事に携わってきました。大きなものですと、スポーツ選手の引退後のセカンドキャリアを支援する会社の起ち上げに関わりましたし、飲食店のコンサルですとか、そういったこともやらせていただきました。もともと、人を喜ばせたりとか、笑わせたり、泣かせたり、なんでしょう、心を動かすような仕事をしたいと考えていましたから、ここでの仕事もそれ以前とくらべると「畑違い」と言われることもあるわけですけれど、土俵と手法が違うだけで、根っこは同じですね。
―― それだけ多彩な経験をされていると、新しいことへのチャレンジで尻込みされることもないんじゃないですか?
宗高 いっさいありませんね。それよりは、お客様にどう楽しんでいただくか、自分もどう楽しむのかを考えます。
―― こちらではウエディングプランナーも担当されているそうですね。
宗高 ええ。おかげさまで、かなりの数を担当させていただきました。
―― いろんな提案ごととか、やりがいがありそうですが。
宗高 提案も、もちろんさせていただきますけど、あの、披露宴ってやっぱり特別なんですよ。ご新郎とご新婦、おふたりのお披露目ではありますが、同時に、ご両家のつながりの場、という意味合いも強くて、そうした意味では、本当に限られた時間と空間なわけです。極端な言い方をすれば、そのメンバーが一堂に会するのは、そのとき、ただ一度きりの機会なんです。ですから、あれをやりましょう、これをやりませんかという提案というよりは、とにかく、貴重な機会を、おふたりを中心としたコミュニケーションの場にしていただきたい。そのあたりを意識して、おふたりとご親族の皆様にとって、いちばんいい形にしていきたいと、そんな哲学がありますね。
―― なるほど。
宗高 それから、ここで働いていると、ご縁というのをとても強く感じます。特に披露宴をやっていただいた方は、二度目、三度目のご利用というのが必ずあるんです。記念日のお食事ですとか、ご宿泊ですとか。半年後、一年後に再会させていただく機会が巡ってきて、言葉を交わすこともできる。こういう仕事って、なかなかないですよね。あと、個人的なことで言いますと、こちらはよく撮影にも使われています。ドラマですとか、コマーシャルですとか。それで、以前にですね、私がドラマ制作に関わっていた時代の知り合いがたまたまこちらに仕事で訪れて、そういう再会もありました。御花って、人と人を結びつける力が、ほんとうにあるんだなと思います。
―― そういった特別な場所で、責任ある立場で動かれると、思い悩まれることも多いのではないでしょうか。
宗高 ここで働き始めたころは、そうですね、完璧にしなくちゃっていう意識があって、空回りすることもありました。ところがですね、私がいっぱいいっぱいになっていると、周りの人を余計に不安にさせるというのがわかってからは、いい意味で「適当」でいるようになりました。いいかげん、という意味ではなくて、適度なバランス感覚でのぞむ、ということです。
―― 適当。
宗高 はい。モットーは、適当です。
―― 宗高さんは、千鶴社長とのご結婚を機に御花で働かれるようになったとのことですが、それ以前は?
宗高 東京が長くてですね、最初はテレビ局のドラマ制作にかかわっていました。その後、二十六歳のころですか、とある放送作家のところへ弟子入りしまして、そこからはいろんな仕事に携わってきました。大きなものですと、スポーツ選手の引退後のセカンドキャリアを支援する会社の起ち上げに関わりましたし、飲食店のコンサルですとか、そういったこともやらせていただきました。もともと、人を喜ばせたりとか、笑わせたり、泣かせたり、なんでしょう、心を動かすような仕事をしたいと考えていましたから、ここでの仕事もそれ以前とくらべると「畑違い」と言われることもあるわけですけれど、土俵と手法が違うだけで、根っこは同じですね。
―― それだけ多彩な経験をされていると、新しいことへのチャレンジで尻込みされることもないんじゃないですか?
宗高 いっさいありませんね。それよりは、お客様にどう楽しんでいただくか、自分もどう楽しむのかを考えます。
―― こちらではウエディングプランナーも担当されているそうですね。
宗高 ええ。おかげさまで、かなりの数を担当させていただきました。
―― いろんな提案ごととか、やりがいがありそうですが。
宗高 提案も、もちろんさせていただきますけど、あの、披露宴ってやっぱり特別なんですよ。ご新郎とご新婦、おふたりのお披露目ではありますが、同時に、ご両家のつながりの場、という意味合いも強くて、そうした意味では、本当に限られた時間と空間なわけです。極端な言い方をすれば、そのメンバーが一堂に会するのは、そのとき、ただ一度きりの機会なんです。ですから、あれをやりましょう、これをやりませんかという提案というよりは、とにかく、貴重な機会を、おふたりを中心としたコミュニケーションの場にしていただきたい。そのあたりを意識して、おふたりとご親族の皆様にとって、いちばんいい形にしていきたいと、そんな哲学がありますね。
―― なるほど。
宗高 それから、ここで働いていると、ご縁というのをとても強く感じます。特に披露宴をやっていただいた方は、二度目、三度目のご利用というのが必ずあるんです。記念日のお食事ですとか、ご宿泊ですとか。半年後、一年後に再会させていただく機会が巡ってきて、言葉を交わすこともできる。こういう仕事って、なかなかないですよね。あと、個人的なことで言いますと、こちらはよく撮影にも使われています。ドラマですとか、コマーシャルですとか。それで、以前にですね、私がドラマ制作に関わっていた時代の知り合いがたまたまこちらに仕事で訪れて、そういう再会もありました。御花って、人と人を結びつける力が、ほんとうにあるんだなと思います。
―― そういった特別な場所で、責任ある立場で動かれると、思い悩まれることも多いのではないでしょうか。
宗高 ここで働き始めたころは、そうですね、完璧にしなくちゃっていう意識があって、空回りすることもありました。ところがですね、私がいっぱいいっぱいになっていると、周りの人を余計に不安にさせるというのがわかってからは、いい意味で「適当」でいるようになりました。いいかげん、という意味ではなくて、適度なバランス感覚でのぞむ、ということです。
―― 適当。
宗高 はい。モットーは、適当です。